• (株)カルモア フレグランス事業部 

このタイミングであえて現場の質を上げる!香りマーケティングの手法をご紹介

最終更新: 3月30日



好きな香り、嫌いな香り

人それぞれ異なるとても人間的な、感覚的な世界が香りや匂いです。


以前好きな異性が付けていた香水の香り、思いっきり天日干しした後の布団の香りなど

嗅ぐだけでその時の記憶が蘇るという効果は

『プルースト効果』または『プルースト現象』と言われ、香りマーケティングの分野では

企業や製品イメージを構築させる重要なパーツの一つとして認知されています。


嗅覚は記憶や感情に直結する感覚器官と言われ、好きな香りは気分を高揚させ、

やる気がみなぎる感覚を覚えたという体験をした方も多いと思います。


逆に不快なニオイは一度不快と認識する事で

その物が実際に無くとも他の製品等に似たようなニオイが含まれるだけでとても不快な気分になり、敏感に気づくことが出来ます。


当コラムの過去の記事(香り分野におけるDXトレンドとマーケティングへの活用についてで香り演出に重要なのはコンテクスト(文脈)であるとご紹介致しましたが、


雰囲気、ストーリー性や世界観、製品イメージ、満足度など

様々なマーケティング要素を組み合わせる事で初めて香りマーケティングは効果を発揮します。


少し複雑でとっつきづらい印象を抱くかも知れませんが、成功事例を知る事で取り入れるべきアイディアを見いだせるかと思います。


本稿では香りマーケティングの成功事例としてシンガポール航空の事例をご紹介させて頂きます。



目次

1. ステファン・フロリディアン・ウォーターズ

2. マーケティングとして優れている点

3. 応用できるアイディア


1. ステファン・フロリディアン・ウォーターズ


ステファン・フロリディアン・ウォーターズという香りをご存知でしょうか?


シンガポール航空ではおしぼり、客室乗務員の香水、

機内等の香りをステファン・フロリディアン・ウォーターズという当社オリジナルのオリエンタルな香りを用いる事で有名です。


ネットでこの香りを調べるとシンガポール航空を利用した事がある方の記事が驚くほどたくさんヒットします。


記事の中には「リラックス効果抜群」、「記憶から離れないなどとても高評価で、

まさに香りの演出が顧客体験をより印象的なものに昇華させ、満足度を向上させている成功事例と言えます。



2. マーケティングとして優れている点


シンガポール航空の香りマーケティングの優れている点はテーマの一貫性にあると思います。


「この香りを嗅ぐとシンガポール航空に乗っている感を得られる」

シンガポール航空の香りの体験を調べるとこのような記事が見られます。


ブランディングや雰囲気作りの手法はインテリアデザインや音楽などが一般的ですが、

ここまで香りがフォーカスされて取り上げられている事は

香りの演出が成功しているという証拠だと思います。


特に人間の知覚機能の内3.5%しか占めない嗅覚を刺激する演出で(視覚は83%)

ここまで評価されている点も上記を裏付けていると考えられます。


機内のデザインにマッチした民族衣装や視覚や味覚を刺激する魅力的な機内食。

航空機の機内では視覚的に一貫したテーマを感じる事ができます。


そこにステファン・フロリディアン・ウォーターズのオリエンタル調の香りがするおしぼりを離陸前に乗客に配り、機内は独特の香りで満たされます。


これから海外へ向かう時のわくわく感に、

また飛行機に乗って母国へ帰る時の安心感に旅の記憶として直結し、

利用した人に良い記憶として刻まれます。


つまり「目に見えるもの」だけではなく、香りという、見えない要素で「尖り」を加え差別化を狙っている点が演出技法として優れていると言えます。


当社の香りの評価がここまで高い事は単に香りが良いというだけでなく、

視覚的な要素も含め五感のコンテクスト(文脈)が保たれ、統一性が強調されているからだと考えられます。


当社は世界の航空会社満足度ランキングで、常に上位にランクインしています。


3. 応用できるアイディア



上述のシンガポール航空の事例の中で応用できるアイディアを抽出すると、大まかに下記の流れになると思います。


①自社イメージの統一


②ストーリーの創出



①自社イメージの統一について


自分の会社のイメージはどんなでしょうか。

特徴的な雰囲気や色調はありますか?


主に男性向け、女性向けどちらでしょうか?または両方?

製品イメージは?訴求する市場は?


など自社の強みと差別化できる点も併せてできる限り深堀出来るとよいと思います。


②ストーリーの創出


①で練ったイメージにストーリーを持たせます。

シンガポール航空の事例では、旅の始まりと終わりをおもてなしする為に

シンガポールという国の雰囲気を様々な手法で盛り込み、香りという尖った要素を用いて各々の『旅』を印象付けていると考えました。


では自社ではいかがでしょうか?


例として弊社(株式会社カルモア)の商談スペースで香り演出を行う事を想定して

下記検証してみたいと思います。


弊社はニオイ対策専門の会社で環境対策製品やサービスを取り扱っており、

大気環境や空気衛生市場に対してシェアを持っています。

『深呼吸空間の創造』を掲げていますのでそれをストーリーにして印象付けたいです。


弊社の商談スペースの場合、男女問わずビジネスの商談で来社される方が多いです。

イメージカラーは濃い青です。



テーマ

商談で訪れる来訪者を澄んだ空気でお出迎えし、気持ちよく商談に挑んで貰う。


PLAN A:

企業のイメージカラーに沿って水の様なシトラス調の澄んだキリっとした香りでエントランスを演出する。


PLAN B:

廊下や打合せスペースにはミントとウッディな香りで森林浴をイメージした香りを用いる。


PLAN C:

トイレを清潔感のある石鹸とサボンの香りでおもてなしをする。


と言った具合でしょうか。


もちろん上記を複合的に実施ても良いと思います。

内装デザインとの関連性や相性を見ながらあくまでもテーマと雰囲気を崩さないよう

香りの強さはしっかり調整するように心掛けて演出を行う事で香りの高感度が向上します。


会社に限らずホテルや店舗なども上記の設定が比較的容易なのではないでしょうか。


単に香れば良いというだけだとその場の雰囲気に合わず逆効果となり兼ねませんので

統一感はとても重要です。


特に香りは記憶と感情に直結する感覚器官である嗅覚を刺激する演出手法ですのでよりその場の雰囲気との整合性が重要となります。



まとめ


香りを活用したマーケティングの活用方法を、実際の活用例を踏まえて詳しくご紹介いたしました。


昨今インターネットサービスの高度化のお陰で大抵の事がオンラインで済ませられる時代になってきている中でリアルの場の必要性とは何でしょうか?


私はその場でしか得られない価値を享受できること、雰囲気や満足感にあると思います。

リアルの場で得たイメージや満足感は

その後の購買やサービスの選択に大きく寄与するものではないでしょうか。


今まであまり雰囲気や香りの演出を活用してこなかったという企業様も、

こちらの記事を参考に自社のブランドイメージ向上にご活用頂き、リアルの場での価値向上に繋げて頂ければ幸いです。

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