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  • 執筆者の写真(株)カルモア フレグランス事業部 

【実験調査】室内での心地よい香りの強度とは??




室内フレグランスの香りが強すぎて、頭が痛くなる。

隣の人の香水、いい香りだけど強すぎる。


みなさまはこんな経験ありませんか?


香りを最大限活かすためには、適切な強さで香らせることが重要です。

「香害」という言葉もあるように、良い香りでも強度を間違えると不快なものとなり、

逆効果になってしまうことも。。。


そこで今回は国家資格「臭気判定士」を持った香りやにおいのプロが、お部屋の中での心地よい香りの強度を調査しました。


目次

1. どうやって香りを評価する?

2. 評価の実例~カルモア会議室にて~

3. 実験結果!

 

1.どうやって香りを評価する?


さて、香りを評価するためにはまず、その香りの強さを数値化する必要があります。

言葉で強い・弱いと言っても感覚は人それぞれなのでかなり抽象的なものとなってしまい

思ったような結果が得られません。


香りの強さを数値化する方法は多くありますが、

ここでは「6段階臭気強度表示法」を使用して評価することにしましょう!


※6段階臭気強度表示法とは?

臭気(ニオイ)の強さを下記6段階を0.5刻みの感覚でニオイ強さを表す評価方法です。


見た目は単純ですが、悪臭防止法という事業場等の悪臭公害を防止し、

人々の生活環境の保全を担う法律でもニオイの尺度の一つとして用いられている由緒正しき評価方法です。


6段階臭気強度表示法

0:無臭

1:やっと感知できるにおい

2:何のにおいであるかわかる弱いにおい

3:楽に感知できるにおい

4:強いにおい

5:強烈なにおい


香りを数値化する方法は他にも、ニオイの強弱だけでなく快、不快度を評価する

9段階快・不快度表示法やにおいセンサーを用いた数値化など方法は様々ありますが、

本稿では6段階臭気強度表示法とニオイセンサーを使って数値化します。


→6段階臭気強度をもっと詳しく!



2.評価の実例 ~会議室にて~

 

それでは実際に香りの強さを評価してみましょう!


今回はダクトイン型フレグランス DQ5000Aを使用し、会議室の給気口から室内に香りを拡散

する方法で評価実験を行いました。


また噴霧時間による強度の変化を調べるために、下記2パターンの条件で各1時間運転し、評価しました。


●設定A(20s噴霧、60s停止)

●設定B(30s噴霧、60s停止)


香りは会議室にもよくなじむウッディ系の香りをチョイスしました。





▼試験概要図



3. 実験結果!

 

▲各運転条件毎の臭気強度評価結果


→試験機DQ-5000A について


設定Aでは3:楽に感知できるにおいと評価した人が多く、強すぎないが部屋の中で香りが分かる香りの強度と評価されました。

この時の平均臭気強度は3.0でした。


設定Bでは3.5~4:強いにおいと評価した人が多く、「会議室で使うには強すぎる」「入った瞬間すぐに強いにおいを感じた」とのコメントもありました。

この時の平均臭気強度は3.7(≒4.0)でした。


フレグランスの快適な香りの強度は概ね臭気強度3.0ぐらいでそれ以上の場合、

人によっては不快度が上昇する傾向にある事がわかりました。


たった10秒の設定の違いですが、香りの強度の印象は全く別のものとなりました。

人間の鼻の感度ってすごいですね!


またニオイセンサーの値と比較する事で心地よい香りのボーダーラインがより鮮明に見えてきました。

臭気強度評価の結果とニオイセンサーの値とを照らし合わせると

今回の条件下ではニオイセンサーの値が450ぐらいまでが心地よい香りのボーダーラインかと思います。



まとめ

 

今回は香りの強度について、実例を挙げて紹介いたしました。


心地よい香りを創るためには、香りの質も大事ですが、強度もとても大事な要素の1つです。

今回の試験のようにはっきり目に見える数値で示すことができるとわかりやすいですよね。


カルモアでは、国家資格である「臭気判定士」を持ったメンバーが

香りによる空間演出を多角的視点からサポート致します。


空気環境30年の中で培ったメソッドを最大限活用し「空気環境のプロフェッショナル

として、みなさまに合った最適なご提案をさせて頂きます。


ご興味がございましたら是非弊社までお気軽にお問い合わせください。


空気環境のプロが提案する香りの空間演出 Suvalite Air(シュヴァリテ・エール)




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